文字サイズ |
English中文한국어PDF

公証制度・公証人

第1 公証人の使命と公証業務について

公証事務とは

公証事務、すなわち公証人が提供する法的サービスは、大きく分けると、<公正証書の作成><認証の付与><確定日付の付与>の3種類となります。

公正証書の作成

公正証書は、公証人がその権限において作成する公文書のことです。公正な第三者である公証人が、その権限に基づいて作成した文書ですから、当事者の意思に基づいて作成されたものであるという強い推定が働き、これを争う相手方の方でそれが虚偽であるとの反証をしない限りこの推定は破れません。

さらに、金銭債務についての公正証書は、債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述が記載されている場合は、執行力(債務不履行の場合、裁判所に訴えることなく直ちに強制執行をすることができる効力)を有します。この執行力を有する公正証書を特に執行証書といいます。

事業用定期借地権設定契約、任意後見契約は、公正証書で作成しなければ効力が生じません。このほかにも、法律で公正証書等の作成が求められている法律行為があります。

詳しくは、「公証事務」の「遺言」「任意後見契約」「金銭消費貸借」「土地建物賃貸借」「離婚」「事実実験公正証書」をご覧ください。

認証の付与

「認証」は、私署証書(作成者の署名又は記名押印のある私文書)について、文書が作成名義人の意思に基づいて作成されたことを公証人が証明するものです。

株式会社や弁護士法人などの「定款」については、公証人の認証が法定要件になっています。

また外国において行使する文書には、公証人の認証を要するのが通常です。

詳しくは、「公証事務」の「私署証書の認証」「外国文認証」「宣誓認証」「定款認証」をご覧ください。

確定日付の付与

「確定日付の付与」は、私署証書(作成者の署名又は記名押印のある私文書)に公証人が確定日付印を押捺して、その日にその文書が存在したことを証明するものです。

確定日付については、「公証事務」の「確定日付」をご覧ください。