Q2. 秘密証書遺言には、どのような問題点がありますか?
秘密証書遺言には、公正証書遺言と異なり、次のようなリスク等があります。
- 無効となる危険性の存在
秘密証書遺言では、公証人は、その遺言書の内容を確認することができないので、遺言書の内容に法律的な不備があったり、無効となったりする危険性がないとはいえません。 - 保管上の危険性の存在
秘密証書遺言は、遺言者自身が保管する必要があります。そのため、これを紛失し、あるいは発見した人が自分に不利なことが書いてあると思ったときなどに、破棄したり、隠匿や改ざんをしたりしてしまう危険性がないとはいえません。 - 検認手続の必要性
秘密証書遺言は、法務局において遺言書を保管する遺言書保管制度を利用することができません。したがって、秘密証書遺言は、遺言書保管制度を利用しなかった自筆証書遺言と同じように、この遺言書を発見した人が、家庭裁判所に届け出て、検認手続を受けなければなりません。