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お知らせ

新型コロナウイルス感染防止対策ガイドラインの再改訂について

2020年11月30日

 日本公証人連合会では、令和2年5月14日付け「新型コロナウイルス感染防止対策ガイドラインについて」(同月29日改訂)を定めていましたが、寒い時期を迎えたことなどから、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室の御指導を受けて、下記のとおり、「3 寒冷な場面における感染防止対策の徹底」を加えるなど、上記ガイドラインの再改訂を行いました。

 今後は、この再改訂後の新型コロナウイルス感染防止対策ガイドラインに基づき、各公証役場の実情に応じて、引き続き、次のような措置を講じますので、御不便をお掛けしますが、よろしくお願い申し上げます。

                           記

  1. 基本的方針
     公証人及び書記等の公証役場勤務職員(以下「公証人等」という。)は、国民に対する公的サービスである公証業務をできる限り継続することが求められているのであって、業務継続を基本的方針とします。
     そのため、公証人等は、人との接触をできる限り避けるなど、自らが新型コロナウイルスに感染するリスクを避けるのはもとより、感染拡大につながる行動を自粛する必要があります。
  2. 感染防止の具体策
    1.   密閉・密集・密接の三つの「密」を避け、不要不急の外出をしないことをできる限り徹底すること。
    2.   手洗い、うがいの励行等による健康管理、不特定の方が触れる箇所及びその周辺の消毒、マスクの着用や手指の消毒を励行するとともに、訪問者にもその励行をお願いし、また、場合によっては、予備のマスクを訪問者に提供する等の感染防止策を徹底すること。
    3.   時差出勤やテレワーク(在宅勤務)を活用すること。また、当該公証役場の実情に応じ、可能であれば、公証人等を2班に分け、出勤時間や出勤日を別にした上、他の班の者には絶対に接触しないようにするという措置を講じること。
    4.   毎日、検温を実施し、公証人等のうち、37.5度以上の発熱又は咳や鼻水の風邪症状がある者については、出勤させないこと。
    5.   打合せや相談業務は、原則、対面ではなく、メール、電話又はテレビ電話を利用して行うこととし、公正証書の作成等も、可能な限り、事前にメール等でやり取りをして、対面での手続は、最小限かつ短時間とすること。対面の打合せを行う場合には、必ずマスクを着用すること。
      なお、このことについては、日本公証人連合会(以下「日公連」という。)のホームページや公証役場でも、お知らせを掲示するなどして、広報すること。
    6.   公正証書作成等のために対面でのやり取りをする必要があるときは、向かい合わず、2メートル以上の距離を空け、風通しの良い部屋で、できる限り短時間で行うように工夫すること。
    7.   受付カウンター窓口に感染防止用の透明のビニールシートやアクリル板を設置し、又は職員がマスクやフェイスシールドを着用するなど、感染防止対策に努めること。
    8.   電子定款におけるテレビ電話の利用や電子確定日付等の直接の面会を回避し得る制度の可及的利用拡大を図ること。
    9.   訪問者の待合スペースが混雑するのを避けるため、予約制にし、又は着席場所について、目安として、できる限り2メートル間隔(最短でも1メートル間隔)を確保して、指定するように努めること。受付確認後に文書の作成や交付までに時間が掛かる場合には、理解が得られれば、公証役場外での適宜の場所での待機をお願いし、又は再度の訪問時刻を指定する等の工夫をすること。
    10.   訪問者の待合・休憩スペースは、常時、換気することに努め、共用するテーブル、いす等は、定期的に消毒すること。
    11.   これまで新型コロナウイルス感染症対策本部が発表している「人との接触を8割減らす10のポイント」や「『新しい生活様式』の実践例」を周知するなどの取組を行うこと。
  3. 寒冷な場面における感染防止対策の徹底
     寒い環境においては、適切な換気や適度な保湿が新型コロナ感染症の感染拡大に有効と考えられます。

    1.   寒い環境でも換気の実施  機械換気により常時換気を行い、また、機械換気が設置されていない場合には、室温が下がらない範囲で、窓を少し開け、室温18度C以上を目安として、常時窓開けを行うこと。この場合、①使用していない部屋の窓を大きく開けるなど、連続した部屋等を用いた2段階の換気を行ったり、②エアフィルターであるHEPAフィルター付きの空気清浄機を使用したり、③CO2センサーを設置し、二酸化炭素濃度をモニターし、適切な換気により、目安として、1000ppm以下を維持したりする等の工夫も考えられること。
    2.   適度な保湿
       湿度40%以上を目安として、換気しながら加湿をすること。この場合、加湿器の使用等の工夫も考えられること。    
  4. 感染者が発生した場合等の対応策
      ①公証人等が新型コロナウイルス感染症の陽性とされたこと(感染者の発生)が判明した場合、②公証役場に出入りをした嘱託人等が同感染症の陽性とされ、公証人等が当該嘱託人等との濃厚接触(感染者との濃厚接触)の疑いがあることが判明した場合、③公証人等が、政府から入国を制限され、若しくは入国後の観察期間を必要とされた国、地域等に過去14日以内に渡航し、又は当該国、地域等の在住者との濃厚接触(感染可能性のある者との濃厚接触)の疑いがあることが判明した場合の対応策は、次のとおりです。

    1.   速やかに所属の法務局又は地方法務局、日公連、単位公証人会及びブロック公証人会に報告すること。
    2.   同時に、保健所に連絡し、その指示に従い、公証役場の消毒等を行うとともに、①感染者発生の場合には、当該感染者である公証人等を直ちに出勤停止とし、②公証人等が、感染者又は感染可能性のある者との濃厚接触の疑いがある場合には、保健所の指示に従い、当該公証人等の出勤停止など、感染防止のために必要な隔離措置を講じること。
    3.   必要があれば、公証役場の業務を一時中断し、外部の者の立入禁止措置を講じるとともに、最寄りの公証役場を案内する掲示を行う等の措置を講じること。
  5. 緊急事態宣言が出された場合の対応策
     緊急事態宣言が出された場合の対応策は、次のとおりです。

    1.   必要性・緊急性の高い事件のみを取り扱うこととし、それに応じて、事務処理体制を縮小すること。この場合、可能な限り、前記2⑶の措置をより徹底して行うこと。
    2.   公証役場の前記⑴のような体制について、日公連のホームページや当該公証役場でも、お知らせを掲示するなどして、広報すること。    
  6. 長期化に備えた対応策
    1.   前記のような職員の交替制(在宅勤務)を長期間継続した場合、やがて回復した業務量の増加に少数の職員では対応できなくなる事態の発生が想定されるところ、公証役場の職務が国民の重要な権利に関わるものであるという性質上、業務継続に十分に配慮することが必要となるため、そのような切迫した事態が予想されるときは、業務量に応じて柔軟に出勤体制を変えていくことも検討すること。
    2.   長期にわたると、マンネリ化して、必ずしもガイドラインに従わない緊張感を欠いた対応により、感染の危険性が増大するおそれがあるので、日公連、各ブロック公証人会及び各公証役場の公証人等から、定期的に本ガイドラインが遵守されているか否かについて、注意を促すことを繰り返すこと。
    3.   完全に感染が終息したとの政府の公式見解が発表されるまでは、引き続き本ガイドラインに従った対応を維持することとし、当該公式見解の発表後も、当分の間は、消毒及びマスク着用の励行等の通常のインフルエンザ対策としても有効な対策については、適宜、状況に応じて維持すること。